手の触れ方のポイント
認知症の方を介護するとき、不安にさせない手の触れ方の3つのポイントをご紹介します。
・・今日のポイント・・
- 膝などの鈍感な部分から触れる
- 手を差し出し、相手から握ってもらう
- 優しく広い面積で触れる
この3つのポイントを押さえることで、認知症の方に安心感や人とのつながりを感じていただくことができます。
これはフランスの認知症ケア技術 ユマニチュードで薦められています。
手を握る効果
手は、体の中でも最も感覚の優れた部分です。
このへんてこな人形、おかしな形をしていませんか??手と唇だけ大きくて、体は小さいですね。
これは脳科学者のペンフィールドという人が考えた人形で、脳の感覚領域(脳の大きさ)が大きいほど、大きく作られています。
例)手 ⇒ 大きい 【敏感】
顔 ⇒ 大きい 【敏感】
肩 ⇒ 小さい 【鈍感】
膝 ⇒ 小さい 【鈍感】
この人形を見ると、いかに手や顔の感覚が敏感かわかりますね。
その敏感な手を優しく握ることで、安心感 人とのつながりを感じていただくことができます。
手を握るときの注意点
先ほどの「感覚の小人」で見た通り、手や顔は体の中でもっとも敏感な部分です。
急に触れると、以下のような良くないことがあります。
- 驚く ・・ こちらの存在をはっきり気づいていないと、びっくりする
- 不安 ・・ 信頼関係ができていない人から触れられると、不安になる
- ストレス ・・ 「触れられてもいい」と思っていなければ、ストレスになる
このように、敏感な手や顔は気をつけて触れる必要があります。
触れ方のポイント3点
ポイント3点を押さえて手を触れましょう。
- 膝などの鈍感な部分から触れる
- 手を差し出し、相手から握ってもらう
- 優しく広い面積で触れる
膝などの鈍感な部分から触れる
膝や肩は体の中でも鈍感な部分です。
膝や肩などの鈍感な部分から触れることで、認知症の方を不安にさせたり、驚かせたりしにくくなります。
手を差し出し、相手から握ってもらう
こちらから手を差し出し、相手から握ってもらうことで「手を握ってもよい」と許可を得たことになります。
知らない人から急に手を握られたら、嫌ですよね。
手を握るときは、手を差し出して相手から握ってもらいましょう。
優しく広い面積で触れる
優しく広い面積で触れると、圧力が分散され、優しい刺激になります。
優しく触れることは、言葉ではありませんが
あなたのことを大切に思っています
というメッセージを相手に伝えます。
逆に、急に強く掴むと強い刺激となり
怖いことをされる
というメッセージになってしまいます。
認知症の方を介護するとき、不安にさせない手の触れ方の3つのポイントをご紹介しました。
・・今日のポイント・・
- 膝などの鈍感な部分から触れる
- 手を差し出し、相手から握ってもらう
- 優しく広い面積で触れる
ぜひ今日から、優しく手を握ってあげて
「あなたのことを大切に思っています」
というメッセージを伝えてくださいね。
参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
・・あわせて読みたい・・